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"借金漬け"で社会に出る米国の私立大学生 [社会]


米国経済に潜む巨額な「学生ローン」
米国では4470万人が学生ローンを抱えている

学生ローンの大半は米国連邦からの借り入れであるため、
日本と異なり、自己破産を宣言しても返済義務は消滅しない

米国はケタが違うローン地獄
学生ローンの総額は2006年から2016年にかけ、2.7倍の145兆円

・・と米国経済に影を落としている。


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2017/04/17
教育大国アメリカはローン地獄に悩んでいる
toyokeizai

4月1日、日本で初めて「給付型奨学金」が創設された。しかし、給付額は、私立大学で
1人当たり月3万~4万円、年間でも数十万円にとどまる。


一方、米国の私立大学生は、授業料と生活費の全額に相当する数百万円の奨学金が受け
られることもある。しかし、それ以外の学生の負担額は大きい。このため米国では、
大多数の学生が学生ローンを組み、"借金漬け"で社会に出る。

まったく異なる日米の大学制度についてみていこう。


米国では4470万人が学生ローンを抱えている

「米国経済は何かが間違っている」――。
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOが、4月4日付の株主への書簡にこう
書いた 。堅調な米国経済に潜む問題点の1つとして触れられていたのが巨額な「学生ロ
ーン」である。

米国では、私大生の75%が、平均400万円もの学生ローンを抱えている。2000万円以上の
人も41万人を超える。米国の成人人口の4人に1人、4470万人もの人々が学生ローンを抱
えて暮らしているのである。

しかも、これらの学生ローンの大半は米国連邦からの借り入れであるため、日本と異な
り、自己破産を宣言しても返済義務は消滅しない 。

ちなみに日本の政策金融公庫の教育ローン残高は2017年2月末で8800億円にすぎない。
民間銀行の教育ローンの残高統計はないが、仮に住宅ローン以外の貸し出しの5分の1が
教育ローンだとしても3兆円程度にしかならない 。米国とはケタが違う。

米国の学生がここまで借金漬けになったのは、この10年のことだ。学生ローンの総額は
2006年から2016年にかけ、2.7倍の145兆円になった。


借金膨張の背景にあるのは、大学の学費の高騰だ。米国では、ハーバード大学をはじめ
とする有名校は私立が圧倒的に多いが、これらの大学の学費は年間400万~500万円とべ
らぼうに高い 。

さまざまな奨学金や学費の割引制度はあるものの、これに下宿代や参考書代が上乗せさ
れるため学生の負担は大きい。

私大の学費は20年前には米国と日本で大差なかった。しかし、この20年間で米国の私大
の学費は2.8倍にハネ上がり、上昇率が年1%にも満たない日本の学費の5倍になっている。
これほどの格差は物価上昇率の違いだけでは説明できない。


米国は学費も授業の質も高い

授業料高騰の背景はさまざまだ。理工系学部の設備は高度化しているし、少人数制の双方
向の授業形式のため学生当たりの教員の数も多い 。

たとえばハーバード大やイエール大学では学生4人につき1人の教員がいるのに対し、日本
の国立大学のトップは6人に1人の割合である。日本の私立大の包括的なデータはないが、
教員数はさらに少ないといわれている 。

加えて教員の給料も上昇している。有名教授は大学間の争奪戦になるためだ 。学部によ
っては教授の年収は数千万円に上る。日本の有名私立大の教員の年収は1100万~1300万円
。国内の平均給与よりは高いが、米国よりはるかに低く、給与格差も小さい。

米国では、こうした少人数制によって、あのマイケル・サンデル教授の「白熱教室」並み
の、教授と学生の双方向の授業が一般的である。そのような濃密な授業に備えるため、
米国の学生は勉強で毎日忙しく、学外でアルバイトをする余裕はない。1週間当たりの授
業の予習時間は米国の13.3時間に対し、日本では5.7時間だ(2016年の名古屋大学の調査
による)。

米国ではまず存在しない「まったく勉強しない」という学生も、日本には1割程度存在す
る。その一方で、日本の学生は、アルバイトに学習時間の2倍近くの時間を費やしている。


米国の教育熱の高さは大学だけでなく、初等教育から見られる。たとえば、米国では、
優秀な公立小・中学校がある地域は地価にプレミアムがつくといわれる。成績不振の子
供の親には、ほかの親から「この地域の住宅価格が下がるから、お宅の子供をちゃんと
勉強させてくれ」というクレームまで来るという。

米国民はなぜそこまで教育におカネをかけるのだろうか。米国人の学歴と将来の収入に
は相関があり、失業率も高学歴者ほど低くなっているためだ。親子ともに、良質な教育
を求める気持ちは極めて切実である。

このように、良質な教育の需要が学校運営費を上昇させ、ひいては、先に挙げた総額145
兆円という学生ローンの膨張を招いた。




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